佐世保市山手町で取り組んでいます、米軍住宅リノベーションのご報告。今回は元々の間取りは大きく変更せず、米軍住宅という素材を活かす形で進めています。物件は平屋建てで、小さなお庭と駐車場が2台分がついた一戸建住宅。
※画像は全てクリックで拡大します。
米軍さん用の貸家住宅としての任を解かれたあとは、一般的な貸家として幾多の改装を重ねてきた物件でしたが、当社でお預かりするようになり初めての退去、リノベーションとなりました。
今回は設定賃料や予算の兼ね合いから大きな金額をかけるわけにはいかず、材料や工法に工夫を凝らしたリノベーションとなっています。同じ物件を新しい発想で使い方を変えていくリノベーションというより、ここ10から20年を過ごした仮の姿から本来の姿に戻すことを目的としています。
キッチンとリビングを隔てていた壁を一部くりぬき、可動棚と小さいカウンターをつくり、キッチンに開放感をもたらします。キッチンの窓からもミドリ、リビングの窓からもミドリです。
リビング横の和室は、畳を置いてあるだけでしたのではがしてみると建築当時のフローリングが出現。ここはクリーニングしてそのまま使用します。
いままで洗濯機は狭いキッチンに同居していましたが、やっぱり広いキッチンがいいので、キッチン横の洋室4.5帖を独立した洗面所と洗濯機を置けるランドリールームに。建築当時から鎮座する白ペンキ仕上げの半間物入れはアイボリーホワイトでリペイントしてまだまだ仕事をしてもらいます。
風呂トイレが一緒と聞くと皆さん一様に眉間にシワを寄せられますが、とっても広いタイル貼りのバスルームは、レトロな雰囲気をそのままにクリーニングのみで使用します。バスルームの木枠の鏡の裏に小物入れがあるのはナイショです。
バスルーム横の洋室は、ビニール張りだった床を新規フローリングで仕上げ、壁は部分補修を行いペイント。
最後に、建築当時の床が復元不可能だったキッチン、廊下、リビング、ランドリールームはスリランカ製の白いタイルで仕上げます。
少し暗い印象だった、忘れかけられたFLAT HOUSE。
この玄関をくぐる新しい入居者を迎えるため、もうすぐ完成です。